2011年09月23日
監督業と経営者①~理事長も書いていますVol.19~
昨日(9月22日)、中日ドラゴンズの落合監督が今季限りで退団との突然の発表がありました。この件は賛否両論あるみたいで反響の大きさを感じています。今回のブログでは、立場が違う「監督」と「経営者」の立場を、一経営者の視点、私の父親の監督経験(30年以上)、他のスポーツチームの事例などを用いて持論を展開してみたいと思います。
チームの設立趣旨を理解する
まずは、この趣旨を考えなければ始まらないと思います。まずは、今回のプロ野球。誤解を恐れずに書くと親会社の「広告媒体」です。過去の球団は、その時代の中心産業が多く保持しています(映画、鉄道、新聞、IT(情報通信)など)ニュース番組や新聞などで自社の名前が出ることにより「広告効果」と算定しています。収支でプラスなのは、巨人、阪神、広島といわれ、横浜は30億の赤字とのことです。親会社は殆どが上場企業なのでこの経済状況で「広告効果」としての負担金が株主に対して説明が出来ないというのが身売り問題が噴出している理由なようです…。今回の落合監督の退任も新聞を売りたい会社としての「プロ野球というツール」が、営業面(新聞売上、メディア露出、観客動員など)が物足りないと判断された可能性も否定できません。※あくまで私見です。
Jリーグを始め、その他のプロスポーツ(野球の地域リーグ、バスケット、アイスホッケー等…)は「地域密着」を掲げていますが、まだまだ親会社(メインスポンサー)に依存しているチームも多く、収支が黒字になっているチームも少ないようです…。TV放映も少ないスポーツなので、単純に「広告効果」だけを期待するのが難しいというのも問題だとは思います。
実業団スポーツは、CSR(企業の社会的責任)や、福利厚生の一環(社員の帰属意識高揚など)との捉えられ方も多いですが、この経済状況下で廃部が多くなっているのも事実です。
経営サイドは具体的に何を監督に求めているのか?
上記のことを踏まえると「結果」です。が、この「結果」というモノサシが各々の企業によって違うと思っております。「広告効果」を最大限に発揮して欲しい!という企業ならば、メディアにどれだけ露出したか?それに伴い自社製品(サービス)の認知・売上がどう変わったか?というのを算出するはずなので、勝つこと=メディア露出増大という図式に重きを置くでしょう。その為に投資(選手獲得)をし、リターン(優勝などの結果)を得るという積極路線に進みます(巨人、ヤンキース、レアル・マドリードなど)。
その一方には、残留してさえしてくれればいいよ!予選通過してくれればいいよ!という中庸?路線のチームもあるのも事実だと思います。収支も増減の幅が小さくリスクも少ないというメリットもあります(具体的なチーム名は出しにくいですが…)。
と、前置きが長くなりましたが、経営はチームを持つことによる自社メリットをしっかり遂行してくれる監督を招聘したいのだと思います。わかりやすく言いますと、露出を上げたいチームは、「経営面(メディア)も意識してくれる監督」(結果重視、人気、良くも悪くもインタビューなどによる発言、面白いプレーを標榜する(今回、MLBのNYメッツは試合を思い白くするためにHRが少なくエキサイティングじゃない!という理由で広すぎる球場を狭くするそうです…)を、経営バランスを重視しているチームは、高額年俸の監督を招聘しても、選手も集められる体力(資金)が少ないので「そこまで要求されても…」というのがあるのではないかと思われるので、育成に長けている、今後の成長(数年後に好成績)に期待したい監督を招聘する傾向が強いのではないかと思います…。
と、思ったより長くなりました…。自分がプロスポーツ経営者だったら…といつも考えてしまいます。「勝ちたい!」というのは全ての経営者・現場・選手が思っている事だと思います。ですが、企業となるとステークホルダーも多く、そうもいかないのが現実だと思います。ヨーロッパのサッカーなどは富豪と呼ばれている方々が、収支関係無しに?チームを創っていますが、日本では未だ難しいと思います…。※あくまでも、「人気先行の監督が良い」と言っている訳ではないですので、ご理解頂けますと幸いです。
今回書いていない「監督(指導者)の立場」などについては、次回書きたいと思います。このバランス感覚が難しいんですよね、きっと…。

チームの設立趣旨を理解する
まずは、この趣旨を考えなければ始まらないと思います。まずは、今回のプロ野球。誤解を恐れずに書くと親会社の「広告媒体」です。過去の球団は、その時代の中心産業が多く保持しています(映画、鉄道、新聞、IT(情報通信)など)ニュース番組や新聞などで自社の名前が出ることにより「広告効果」と算定しています。収支でプラスなのは、巨人、阪神、広島といわれ、横浜は30億の赤字とのことです。親会社は殆どが上場企業なのでこの経済状況で「広告効果」としての負担金が株主に対して説明が出来ないというのが身売り問題が噴出している理由なようです…。今回の落合監督の退任も新聞を売りたい会社としての「プロ野球というツール」が、営業面(新聞売上、メディア露出、観客動員など)が物足りないと判断された可能性も否定できません。※あくまで私見です。
Jリーグを始め、その他のプロスポーツ(野球の地域リーグ、バスケット、アイスホッケー等…)は「地域密着」を掲げていますが、まだまだ親会社(メインスポンサー)に依存しているチームも多く、収支が黒字になっているチームも少ないようです…。TV放映も少ないスポーツなので、単純に「広告効果」だけを期待するのが難しいというのも問題だとは思います。
実業団スポーツは、CSR(企業の社会的責任)や、福利厚生の一環(社員の帰属意識高揚など)との捉えられ方も多いですが、この経済状況下で廃部が多くなっているのも事実です。
経営サイドは具体的に何を監督に求めているのか?
上記のことを踏まえると「結果」です。が、この「結果」というモノサシが各々の企業によって違うと思っております。「広告効果」を最大限に発揮して欲しい!という企業ならば、メディアにどれだけ露出したか?それに伴い自社製品(サービス)の認知・売上がどう変わったか?というのを算出するはずなので、勝つこと=メディア露出増大という図式に重きを置くでしょう。その為に投資(選手獲得)をし、リターン(優勝などの結果)を得るという積極路線に進みます(巨人、ヤンキース、レアル・マドリードなど)。
その一方には、残留してさえしてくれればいいよ!予選通過してくれればいいよ!という中庸?路線のチームもあるのも事実だと思います。収支も増減の幅が小さくリスクも少ないというメリットもあります(具体的なチーム名は出しにくいですが…)。
と、前置きが長くなりましたが、経営はチームを持つことによる自社メリットをしっかり遂行してくれる監督を招聘したいのだと思います。わかりやすく言いますと、露出を上げたいチームは、「経営面(メディア)も意識してくれる監督」(結果重視、人気、良くも悪くもインタビューなどによる発言、面白いプレーを標榜する(今回、MLBのNYメッツは試合を思い白くするためにHRが少なくエキサイティングじゃない!という理由で広すぎる球場を狭くするそうです…)を、経営バランスを重視しているチームは、高額年俸の監督を招聘しても、選手も集められる体力(資金)が少ないので「そこまで要求されても…」というのがあるのではないかと思われるので、育成に長けている、今後の成長(数年後に好成績)に期待したい監督を招聘する傾向が強いのではないかと思います…。
と、思ったより長くなりました…。自分がプロスポーツ経営者だったら…といつも考えてしまいます。「勝ちたい!」というのは全ての経営者・現場・選手が思っている事だと思います。ですが、企業となるとステークホルダーも多く、そうもいかないのが現実だと思います。ヨーロッパのサッカーなどは富豪と呼ばれている方々が、収支関係無しに?チームを創っていますが、日本では未だ難しいと思います…。※あくまでも、「人気先行の監督が良い」と言っている訳ではないですので、ご理解頂けますと幸いです。
今回書いていない「監督(指導者)の立場」などについては、次回書きたいと思います。このバランス感覚が難しいんですよね、きっと…。

Posted by arachu at 19:30│Comments(0)
│理事長のはなし